ただ混沌のような ただ体が重い 前を見なければ何も進めない。 耳も聞こえない。 あの口の味もしない 自分の息遣いさえ何も匂わなくなった 後ろを振り向けばモザイクが広がり目が焼かれ、 ただ何かに見られ続けている。 後ろが重い、 何かを踏んづけた。 痛い。 吐いた血。 蛇口が捻られたような。 鉄の味もしない。 でも、死なない。死ねない ここは夢の中。 夢の中は死ぬことはない。 これは私の望んだ苦しみ。 私の想像が、私を抜け出せなくした。 外はただ暗く、深淵は奥まで続いている。 痛い、が解放されることはない。 心臓の形。その地面に置かれていた。 自分の心臓。その複製。 共有された感覚。 踏みしめたから。 ただ、何が変わるわけでもなく、 それをポケットにしまった。 足が、開かれる。 肉が取られる。 私は、体ごと反対に向け、背中を見た。 小さくも、大きな人形。 彼を殴った。私も同じ痛み。 心臓と同じ。 彼は、私を食べて、たまシイを貰えばいい。 じゃぁ、逆もいいよね。 それは、木の味がした。私が勝手に解釈した味が、直接脳に流れていく。 足は肉がないが、まだ立てる。 進む。 私の友達。 その偽物。 腕を掴み、引きちぎった。 叫んだと思うどうも聞こえないが。 怒りで、消し飛ばした。 夢だから、どうだっていい。 もう、走り続けた。 外? 広い草原。断崖絶壁。 その絞首台。 繋がっていなくとも支配下にある腕で、 そこに手をかけた。 後ろに引かれた。 何かを下敷きにした。 私の友人。 本物の。 いつの間にか感覚が戻る。 聞こえる。 会話ができる。 友人は言った。 ここで死ぬことは、現実でも死ぬことと。 だからと言って、現実はもう見えない。 見たくもない。 逃げたい。 じゃぁ、もう現実でやりたいことはないの? そうではなかった。この絞首台は、天国の道。 もしくは天秤に乗るということ。 そうか、じゃぁ、 一緒に落ちよう。
眠りから覚めた。 全身が痛む。隣に友人がいる。 血だまりは気にせずに、私は陽の光を浴びにいった。